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まちゃひこのシアタールーム

ブログ「カプリスのかたちをしたアラベスク」の別館。映画の話をするよ!

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映画と原作小説どっちが好き?あわせて観たい・読みたい作品おすすめ9選!

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なんだかよくわからないモヤモヤした日記やら本や映画の感想ばかり書いていてもよくないな、とおもって、今日は映画と小説、あわせて見たらおもしろいんじゃね?というものを9作品選んでみました。

独断と偏見で、かつ「両方ともすごくいい!」というものばかりを選んだわけでもありません。映画(小説)の方が抜群によかった、というケースもあったりします。ただ、その差異を感じることもまた映画をみたり小説を読んだりする楽しみだとぼくはおもっているので、敢えてそういうものも9選に入れました。10にしたかったけど、無理やり捻り出してもなぁ、と思って、すっと思いついたもの9作品にとどめておきました。

 

紹介の順番に意味はなく、オススメ順位とかそういうものではありません。それでは最後までおつきあいいただければうれしいです。

 

1.ティファニーで朝食を

  監督 ブレイク・エドワーズ

  小説 トルーマン・カポーティ

ティファニーで朝食を [DVD]

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ティファニーで朝食を (新潮文庫)

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だれでも知っている映画、そしてだれでも知っている小説だろう。 この映画はぼくが留学前の英語の練習のために何回も見たのだけれど、やっぱりヘップバーンがすごく魅力的に仕上がっているのが印象的だった。ヘップバーンの出る映画はどれもヘップバーンがとてつもない存在感を放っていて、ほかのものすべてがかすんで見えるくらい(!?)。カポーティの原作を読むと、もちろんホリーは魅力的に書かれているが、それ以上に物語の随所にちりばめられたユーモアが、登場人物の魅力を支えているような気がする。村上春樹訳が出て、「こんなのカポーティじゃなくてハルキ・ムラカミだ!」という話もよく聞くけれど、良作は訳者の個性を通しても、その作品の良さを失わないとおもう。ぼくは村上春樹訳もいいな、とおもう。

 

2.蜘蛛女のキス

  監督 エクトール・バベンコ

  小説 マヌエル・プイグ

蜘蛛女のキス スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]

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蜘蛛女のキス (集英社文庫)

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アメリカとブラジルの合作の映画。刑務所内で出会ったふたりの男が、ひたすらな対話を通してやがて愛し合う系の映画、と紹介してしまうと非常にもったいない作品。なんといってもふたりの織りなす対話の圧倒的な密度高さ、深度が時間の速度を奇妙にゆがめていく。まず原作を読んでから、映画を見るのを強くオススメ。

 

3.コズモポリス

  監督 デヴィッド・クローネンバーグ

  小説 ドン・デリーロ

コズモポリス [DVD]

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コズモポリス (新潮文庫)

コズモポリス (新潮文庫)

 

原作と映画で細かな設定に違いがあるものの、映画は原作小説に概ね忠実につくられている。コズモポリスも対話劇的な構成をとっているけれど、こっちは特定のふたりじゃなくて、ライ麦畑的な感じで主人公と他の大勢のひとたちとの対話。映画と原作を比べて驚くのは、どっちを見ても、あ、デリーロだ!っていうイメージがぶれないところだった。

 

4.人のセックスを笑うな

  監督 井口奈己

  小説 山崎ナオコーラ

人のセックスを笑うな [DVD]

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人のセックスを笑うな (河出文庫)

人のセックスを笑うな (河出文庫)

 

正直な話をすると、ぼくは山崎ナオコーラのおもしろさがまったくわからない。山崎ナオコーラの小説を読んで面白いとおもったものはただの一文もなくて、この「人のセックスを笑うな」の原作も、ぼくは好きになれない。しかし、映画はめちゃくちゃ好きだったりする。大きな違いは、小説と映画で視点の位置がまったくちがうという点から来ているとおもう。余計なことばがないのがいい。

 

5.ブラインドネス

  監督 フェルナンド・メイレレス

  小説 ジョゼ・サラマーゴ(原作邦題「白の闇」)

ブラインドネス [Blu-ray]

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白の闇 新装版

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  • 作者: ジョゼ・サラマーゴ,雨沢泰
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原因不明の失明が人々に感染していく世界を描き、「何を」見ているのかという問題へ迫った、ポルトガルの大作家ジョゼ・サラマーゴの代表作が原作。映画向きのストーリーではあるものの、原作の凄みを知っていると映画を見る前に不安になった。このまえ見たサラマーゴの「複製された男」の映画はクソだったけれど、この映画はよかった。目の見えない世界を見れるのがたのしいし、余計な演出をせずに世界を示すことに徹しているようにおもえたし、冒頭の凄みはサラマーゴの原作が持つものに劣っていない。

 

6.惑星ソラリス

  監督 アンドレイ・タルコフスキー

  小説 スタニスワフ・レム(原作邦題「ソラリスの陽のもとに」)

惑星ソラリス HDマスター [DVD]

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ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

 

巨匠タルコフスキーに原作者レムがガチギレしたといういわくつきの作品。なんでそんなことが起こったのか考えながら見たり読んだりするのがたのしい。また、映画は当時のソ連の状態からか、舞台セットがダウンタウンのコントみたいなのもウケる。ちなみにタルコフスキーは「ストーカー」と「ノスタルジア」が好きです。レムは「完全な真空」とかあの時代が好きだった。

 

7.ブレードランナー

  監督 リドリー・スコット

  小説 フィリップ・K・ディック(原作邦題「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」)

ブレードランナー ファイナル・カット 製作25周年記念エディション [Blu-ray]

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アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

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  • 作者: フィリップ・K・ディック,カバーデザイン:土井宏明(ポジトロン),浅倉久志
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紹介するまでもないくらいの、名作中の名作SF。科学技術が発達し、機械が記憶のみならず思考や感情を持ち、人間と機械の差異があいまいになった世界を描く。マーサー教が登場するのは小説だけ!

 

8.ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

  監督 スティーブン・ダルドリー

  小説 ジョナサン・サフラン・フォア

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い [DVD]

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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

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  • 作者: ジョナサン・サフラン・フォア,近藤 隆文
  • 出版社/メーカー: NHK出版
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9.11で父を失った少年オスカーが、父の生きた証を探し求め、ニューヨークじゅうのブラックさんに会いに行く、というのがメインプロット。映画版はその筋にそって物語が進んでいくけれども、小説版は父の父の物語が視覚的技法をもって綴られ、オスカーの物語と交錯する。映画→小説の順で見ることをオススメ。

 

9.スカイ・クロラ

  監督 押井守

  小説 森博嗣

スカイ・クロラ (通常版) [Blu-ray]

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スカイ・クロラ (中公文庫)

スカイ・クロラ (中公文庫)

 

デリーロのところでも書いたけれど、小説と映画で印象がまったくぶれない不思議な作品その2。始まりも終わりもなく、ただそこに世界だけがある。無機質であればあるほど、世界が色づき、そして鮮明に描かれるみたいな感覚は、きっと押井守と森博嗣の両者に共通する特徴であり、またこの二人だからできたことなのかもしれない。

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